お空のすべりだい
白鳥美紀
ピカッ!パラパラパラ・・・
「あ!くもちゃん、泣きだしたよ〜。早く帰ろう、早く早く〜。」
小学校1年生のまみちゃんは、めぐみちゃんの手を握り締め、急いで走り出しまし
た。
秋の肌寒い頃に、秋雨がふってきました
早く早く・・・心臓がドキドキなっています。あ!玄関みえた!
「ママ―ただいま〜〜」
バタン。音をたてたその扉はママをびっくりさせました。ママは、きっとあの事
ね。
と、思いながら。
「びっくりした。おかえりなさーい。雨でもふってきたのかな?そんなに大きな音た
てて、お家さんびっくりするわよ。大丈夫だからね」
まみちゃんが雷が嫌いなのは理由がありました。実は、まみちゃんのおじいちゃん
は
雷でなくなったのです。それ以来雷が少しでもがなり出すと、
もしかしたら、雷がこんどは・・・と思うようになったのです。
部屋の中にはピンク色のカーテンが部屋の中を優しいふいんきにしてくれます。
まみちゃんはカーテンから窓をみました。
本当は、晴れてたらお外で遊びたかったのです
さて、そのころお空では・・・
「じゃんけんぽん。あいこでしょ」
太陽とじゃんけんをして、勝ったくもさんは
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
今日は僕が勝ったぞ〜!太陽に。やった!
僕のお願い事を魔法使いにきいてもらおう
雷さんの黄色いすべりだいにのりたいな〜
ジェットコースターのように、遊びたいよ
いつもは、王様になってる太陽がやっと、
いなくなったんだから・・・
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
雲さんは、魔法使いをよびはじめました。
すると流れ星にのってきた魔法使いが、なにやら、雷にむかって唱えています。そし
て・・・
「遊んでいいよ!」
大そらにひびいたこの言葉で、雲さんたちは、大喜び。やったあ〜〜
魔法をつかってお空が変身しました
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
わ〜い!ぴっかぴかのすべりだい
すぴーど満点刺激まんたん
たのしいなったら、うれしいぞい!
ありがとう、魔法使い・ありがとうかみなりさん
ぼくはお昼ねしながら、すべろう!
え?みんな楽しい?僕早くて怖いよ〜
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
窓をながめてたまみちゃんは、何だかお空がへんてこになってることに、気がつ
きました。
「あ!雲さんが雷さんの上にのってすべってる」
「だめだめ・・・雷さんに殺されちゃうよ」
窓を開けてまみちゃんは大声で
「雲さ〜ん。雷さんにちかずいちゃだめだよ〜
殺されるからだめだよお〜〜」
ありったけの声を出しました
普通ならママが飛んできて、ご近所さんに迷惑だから
小さい声で話そうね!と優しく言い聞かすのですが、ママは、テレビをつけたまま
で、
電話中なので、何を話してるのやらわかりませんでした。
まみちゃんは、どうなるか、空を見つめ続けていました。不思議なことに、
雷さんのまわりには、さっきより多くの雲さんたちが、集まってきました。
あれ?雲さんが殺されてない。何だか楽しそうだよ。遊園地のジェットコースター
に乗ってるみたいに見える。
「あ。今日はかみなりさん、ゴロゴロっていってない」
すると今度は空から笑い声と悲鳴が聞こえてきました
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
キャー。かみなりさんありがと〜。
キャッ。キャッ。もっとスピードあげてよお〜〜
わ〜い。こんなの僕はじめてだよ〜。
手をあげてもへいきだぞ〜い。
キャーもっとおそくして〜〜。もっとお〜〜!
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°
まみちゃんは、何だか面白くなってきました。あ!いいこと思いついた!
ちかくにクレヨンと画用紙があったので、窓をみながら、絵を書き始めました
♪♪
らんらんら〜ん。黄色いすべりだい。
お星様が手をつないでるようなすべりだい
くもさんのお遊びの日のすべりだい♪♪
「ついでに虹もつけちゃおっと」
作曲家になったつもりで歌いながら、絵を書いていくうちに、
まみちゃんは、おじいちゃんのことを思い出しました。
おじいちゃんは殺されてない。
きっと雲と雷さんが楽しいお空の国につれてっいってくれた。
おじいちゃんは殺されてない・・・。
まみちゃんの心の中が不思議に変えられていきました。
出来上がった絵を、さっそくママの所に持っていきました。
ママは・・・
「何の絵かな?」
不思議な顔でまみちゃんに聞いています。にっこり笑顔で答えました
「ママ。これは、雷さんがすべりだいで、雲さんが楽しくすべってる絵だよ」
ママはびっくりしてる気持ちをおさえながら
「あれ?ひとつだけ怖いよ〜っていってるわね」
「これは怖がりやのくもちゃんだよ」
ママの顔は笑顔でくすくす・・・思わず吹き出してしまいました。。
あんなに雷が嫌いだったのに、まみちゃんは続けていいました
「おじいちゃんは雲さんたちと一緒に楽しいお空の国にいるから大丈夫だよママ」
「かみなりさんはきっと、おじいちゃんを天国に連れて行ってくれたんだよ。」
「ママ。雷こわくなくなっちゃった」
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その言葉を聞いたママは、涙がとまりませんでした
ママとまみちゃんは、よるご飯を食べるのも忘れて
雷と雲のすべりだいをずっとみていました
空には綺麗な月がでていました
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