切望
若葉瑞穂
逢いたくても逢えない
そんな生活がもしも有ったなら
私はきっと躰の奥底から腐ってしまうわ
話したくても話せない
そんな境遇がもしも有ったなら
私はきっと心の奥底から腐ってしまうわ
触れたくても触れられない
そんな生活がもしも有ったなら
私はきっと体温が奪われて心が凍ってしまうわ
一年に一回しか逢えないなんて
一年に一回しか話せないなんて
一年に一回しか触れられないなんて
悶えて苦しんで
火照って我慢できなくて
行きづりの旅人と一夜をともにして
誰の子種か解からぬ稍子を身籠もって
きっとたぶん
彦星様の子だと笑顔で言うのだろう
お願い七夕様
あの人の幸せを
私だけに向けてください
あの人の家庭を壊してでも
私だけへの愛をくれるよう